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旧暦10月・神無月の晦日。
ポンポン山の西を流れる芥川上流を歩く。
春秋にはバーベキュー、夏は水遊びで賑わう川も冬は静か。
~今日の愉快~
色づいたモミジの葉がかろうじて残っている。
すでに葉先が丸まりだして、紅葉最盛期とは違った味わいがある。
大きな岩の上は落ち葉のくずかご。
色とりどりの葉がパリパリに乾燥している。
今日は曇り時々晴れ。たまにパラパラと通り雨。
水の流れにあわせるかのように雲が流れていく。
谷を囲む斜面の上部に朝日が当たりだした。
狭い河原はオギの群落が占める。
紅葉した斜面に亜麻色の穂が映える。
谷底の河原にはなかなか日が差さない。
おかげで川の流れから斜面の彩りまでよく見える。
オギの占領をまぬがれたわずかな空き地に野菊が咲く。
ゆらゆらと揺れる姿を見て、川沿いに流れる風を知る。
少し離れた斜面まで日が届きだした。
体が冷えてきたので暖かい日差しが待ち遠しい。
思ったよりも光の動きが早く、なぜか目が離せない。
冬枯れの枝葉がパッと輝いて別の姿に変化した。
日が当たりだすと川に光があふれる。
水の流れに光の流れが加わり、水の透明度が増すように感じる。
モミジの落ち葉に覆われた伏流と出会う。
ときどき流れ落ち葉がゆらゆらと漂ってくる。
川沿いに広がるスギ木立。
早くも冬芽がしっかりと膨らんでいる。
来年の花粉が目に浮かび、とたんにくしゃみがでる。
天敵のジャケツイバラ。
ここは広くて平坦な空間のため、余裕を持って対面できる。
実が開いてウズラの卵模様の種がよく見える。
半日かけて僅かな距離しか歩かなかったのに疲れた。
川からあがると色とりどりの木立が迎えてくれた。
雲の動きが早く、日差しが次々に変化する。
紅く染まった斜面の上部が明るくなったり暗くなったり。